バックアップからシステム全体を復元する

 
文書番号:10099

バックアップからデータを復元する」 では Windows Server バックアップでファイルやフォルダーを指定して一部のデータを復元しました。

次に システム全体(OS 全体)を復元する手順です。
イメージバックアップ、イメージリカバリとも呼ばれるものです。

今回は Windows Server 2012 R2 の環境をイメージリカバリします。
H/W の故障などを想定してバックアップしたイメージデータを類似の別H/W環境で復元する想定です。

【操作手順】

  1. Windows Server バックアップで取得したバックアップデータをシステム全体で戻すときは Windows Server のインストールディスクでブートします。
    今回は Windows Server 2012 R2 のインストールディスクを入れて電源を入れ、「boot from CD or DVD...」で「Enter」を押下してブートしています。

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  2. Windows のセットアップウィザードが起動しますので「次へ」をクリックします。

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  3. 画面左下にある「コンピューターを修復する」のリンクボタンをクリックします。

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  4. オプションの選択画面では「トラブルシューティング」をクリックします。

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  5. 詳細オプションでは「イメージでシステムを回復」をクリックします。
    この辺の画面遷移はOSによって少し異なる場合がありますが「イメージでシステムを回復」のようなメニューを探してください。

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  6. システムイメージをリカバリするウィザードが起動します。
    元々バックアップをとった環境とは別ですのでイメージデータはありません。
    警告メッセージが表示されたら「キャンセル」をクリックします。

    (バックアップデータがある内臓ハードディスクを一時的に接続している場合や、USB接続の外付けハードディスクを接続している場合など、直接読み込める場合は警告メッセージは表示されないと思います。)
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  7. 今回はネットワーク上の共有フォルダーにバックアップデータがあるのでネットワーク接続を有効にする必要があります。

    「Shift」+「F10」を押下します。
    コマンドプロンプトが起動しますので「ipconfig」と入力して「Enter」を押下し、現在の状況を確認します。
    起動時はネットワーク接続が有効になっていないので何も表示されません。

    ※VMware 環境に復元する場合はネットワークアダプタの種類が「VMXNET3」だと接続できません。
    ・VMware 環境で Windows サーバーバックアップからシステム全体を復元する際ネットワークに接続できない


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  8. 以下のコマンドを入力して「Enter」を押下します。

    
    wpeutil initializeNetwork
    


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  9. 「ipconfig」と入力して「Enter」を押下し、現在の状況を確認します。
    DHCP によりIPアドレスが割り当てられ、バックアップデータがある共有フォルダーへアクセスできるようであればOKです。
    DHCP がない場合や、割り当てられたIPアドレスでは共有フォルダーへアクセスできない場合は固定IPアドレスを設定します。

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  10. 固定IPアドレスを設定する場合は次の手順でコマンドを入力します。

    「show interface」コマンドでインターフェイスの一覧を表示し、設定したいインターフェイスの番号を確認します。
    その番号を指定して「set address」コマンドで固定IPを設定します。
    
    netsh
    interface ipv4
    
    rem ネットワークアダプターの一覧を表示する
    show interface
    
    rem 固定IPアドレスを設定する
    set address <インターフェイス番号> static <IPアドレス> <サブネットマスク> <デフォルトゲートウェイ>
    
    例1:
    set address 3 static 192.168.0.10 255.255.255.0 192.168.0.254
    
    例2:デフォルトゲートウェイを設定しない場合
    set address 3 static 192.168.0.10 255.255.255.0
    


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  11. 再度「ipconfig」を実行して正しくIPアドレスが設定されていることを確認します。
    確認できたらコマンドプロンプトを終了します。

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  12. 「コンピューターイメージの再適用」ウィザードに戻ります。
    「次へ」をクリックします。

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  13. ネットワーク上の共有フォルダを指定するときは「詳細設定」ボタンをクリックします。

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  14. 「ネットワーク上のシステム イメージを検索する」をクリックします。

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  15. 確認メッセージが表示されますので「はい」をクリックします。

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  16. ネットワーク上の共有フォルダーのパスを入力して「OK」をクリックします。

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  17. 共有フォルダーへの接続アカウントとパスワードを入力して「OK」をクリックします。

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  18. 共有フォルダーへアクセスしてバックアップデータをスキャンします。
    しばらく待ちます。

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  19. 読み取ることができたバックアップデータが一覧表示されます。
    復元対象を選択し、「次へ」をクリックします。

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  20. 復元するイメージの日時を選択して「次へ」をクリックします。


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  21. 復元に際して必要なオプションを設定します。

    ※実機に復元する場合でRAID構成の場合などは「ドライバーのインストール」ボタンからドライバーをインストールしないと復元先のハードディスクが見えなくてエラーになったりします。

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  22. 複数のドライブ構成の環境を復元する際にCドライブのみ復元するような場合は「ディスクの除外」ボタンから復元しないドライブを選択します。

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  23. 「詳細設定」画面です。
    必要に応じて設定します。よければ「次へ」をクリックします。

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  24. 復元操作の内容を確認して「完了」ボタンをクリックします。

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  25. 復元するディスクがフォーマットされることの確認メッセージです。
    問題なければ「はい」をクリックします。

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  26. 復元中です。
    コンピューターのスペックや復元するデータ容量などにより時間がかかる場合があります。

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  27. 復元が完了したら再起動します。

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【参考情報】

[Microsoft TechNet] オペレーティング システムまたはサーバー全体を回復する
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc755163(v=ws.11).aspx