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Citrix Licensing の障害時「緊急猶予期間に入ります」を通知する方法

2017/3/4
文書番号:20707




Citrix XenDesktop、XenApp ではライセンスサーバーに接続できない場合、720時間(30日間)は猶予期間として運用されます。

この猶予期間の間、これまでに接続したことのあるユーザーは履歴情報から接続することができます。
※新規のユーザーはライセンスサーバーが正常稼動していないと接続できません。


Citrix XenDesktop の Delivery Controller は ユーザーが接続してきたときに都度 ライセンスサーバーへ接続しますが、ライセンスサーバーの応答がない場合、緊急猶予期間に入ります。

上記にも書きましたが緊急猶予期間は接続できないことがわかってから720時間です。

通常、ライセンスサーバーはもし壊れたとしてもこの猶予期間の720時間以内に復旧すればいいのでH/Wを新たに調達したとしても普通は間に合うと思います。


しかし、問題は「緊急猶予期間に入った」ことを管理者が認識する必要があるということです。

ライセンスサーバーに接続できない場合でも履歴情報からログインできてしまうのでエンドユーザーも何も違和感なくいつも通りに使えるので気づくことは非常に難しいのではないでしょうか。

「緊急猶予期間に入りました」はイベントログに出力されます。


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一緒にこのようなログも出力されていました。(こっちが先です)

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これを検知して管理者へメール通知できないか試してみました。

【設定手順】

    「イベントログを指定した条件で検知してなんらかの動作をする」はタスクスケジューラで実現できます。
  1. キーボードの Windwos ロゴキーを押しながら「R」キーを押します。

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  2. 「ファイル名を指定して実行」ダイアログが起動します。
    「taskschd.msc」と入力して「OK」をクリックします。

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  3. 画面右側の操作ペインで「タスクの作成」をクリックします。

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  4. 「タスクの作成」ダイアログが起動します。

    ・「名前」にわかりやすい名称を設定します。
    ・セキュリティオプションで「ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する」を選択します。
    ・同じく「最上位の特権で実行する」にチェックを入れます。

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  5. 「トリガー」タブを選択します。
    「新規」ボタンをクリックします。

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  6. 「新しいトリガー」ダイアログが開きます。

    「タスクの開始」の項目で「イベント時」を選択します。
    「設定」の項目がイベントをフィルターする条件を設定する内容に変わります。

    ログ ・・・  Application
    ソース ・・・  Citrix Broker Service
    イベントID ・・・  1154
    を選択し、「OK」ボタンをクリックします。

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  7. トリガーの一覧に追加されたことを確認します。

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  8. 「操作」タブを選択します。
    「新規」ボタンをクリックします。

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  9. 「操作の編集」ダイアログが開きます。

    イベント発生時に管理者へメール通知するスクリプトなどを設定して「OK」ボタンをクリックします。

    PowerShell でメールを送信するスクリプトファイルを実行しようと思います。
    以下のページを参照し、メール送信をするスクリプトを作成し、作成したバッチファイルを設定します。
    PowerShell でメールを送信する方法

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  10. 操作の一覧に追加されたことを確認します。
    「OK」ボタンをクリックします。

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  11. このタスクを実行するアカウントを認証します。
    パスワードを入力して「OK」をクリックします。

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  12. タスクの一覧に追加されたことを確認します。

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  13. イベントが発生するとメールが飛んできました。

    Citrix ライセンスサーバーをインストールしているサーバーの「サービス」の一覧にある「Citrix Licensing」がライセンスサーバーです。
    このサービスを右クリックして「停止」を選択するとライセンスサーバーが停止します。

    その後にユーザーがXenDeksop か XenApp に接続しようとするとライセンスサーバーに接続できないことがわかり、イベントログが出力されます。
    このときにメールが飛んでくると成功です。

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